弁護士からの離婚の受任通知(内容証明)無視は絶対NG!届いた際の対応

目次

無視した場合はどうなる?

弁護士からの内容証明を無視した場合、家庭裁判所に離婚調停を申し立てられる可能性が高いと考えられます。

離婚調停も無視した場合、調停が不成立となり、次に、弁護士から、離婚訴訟を提起される可能性が高いです。

裁判も無視していた場合には、相手の訴え通りに判決が出てしまう可能性があります。

弁護士から通知が来た場合、粛々と離婚手続きを進めてくる可能性が高いので、早期に弁護士に相談したほうが良いでしょう。

まずは弁護士に相談を

弁護士_労災の損害賠償

弁護士から離婚の受任通知が来た場合、配偶者は弁護士に着手金を支払って離婚を委任しています。

したがって、本気で離婚を考えている状況と言えるでしょう。

早急に相手の主張内容や現在の状況などを調査分析して、返答する必要があります。

離婚事件はケースバイケースですので、状況に応じた対応が必要になります。

まずは現状の把握と対策を立てるために早期に弁護士に相談したほうがよいと考えられます。


回答する前に!
条件交渉の余地を確認

離婚の意思

ご自身に離婚の意思があるのかどうかも重大な点です。
絶対に離婚したくない場合には、離婚原因により、裁判で強制的に離婚にならないかどうかの判断になります。

別居期間の短い場合、明確な離婚原因がない場合などは、離婚そのものを争うことも可能です。

条件によっては離婚しても良いと考える場合には、条件の交渉となります。
この場合は離婚自体は拒絶しながら、”このような条件だったら、やむなく離婚してもよい“というような条件を提示することが多いです。

親権

  • 親権を争って、獲得できるのか
  • お子様がどのような状況にあるのか
  • 養育の状況

上記などの点を確認し、裁判となった場合に親権を獲得できる可能性について調査が必要です。

親権の判断において加味される要素

  • 子供の意思
  • 子供の養育環境
  • 夫婦の収入
  • 夫婦の生活状況
  • 養育補助者の状況
  • 子供の現状
  • 子供に対する暴行

などはないか、育児放棄などはないか家庭裁判所では調査官による調査がなされ、裁判官に意見書を出します。
裁判官は調査官の調査を重視します。

養育費

養育費は夫婦双方年収子供の人数年齢から、算定表に従って決まります。
また、学費など様々な要素が入ってくるケースも多くあります。

有利な主張が可能なポイントがないか、確認することをおすすめします。
例えば、習い事の費用は義務者が承諾した場合は当然として分担の対象となります。

例えば、

  • 相手方が私立の学校に通うことに同意していたか
  • 塾に通うことに同意していたか
  • 大学の学費はどの程度かかるか

など、算定表以外でも考慮するべき事項はありますので、弁護士にご相談ください。

養育費の算定表(一部)

裁判所WEBサイト掲載の改定標準算定表(令和元年版)の一部を下記にてご紹介しています。

家庭裁判所で養育費・婚姻費用の算定をする際に活用される、資料標準算定方式です。

財産分与

別居時基準において、双方の共有財産を開示し、分けることが原則です。

どのような財産が共有財産になるのか、有利に計算する裁判例はあるかなど、多くの確認ポイントがあります。
預貯金だけでなく、不動産や退職金などについても財産分与の対象となります。

退職金

退職金については、別居時に退職した場合の退職金を、結婚期間/在職期間で掛けることになります。

自宅

自宅については、ローンが残っているのか、売却益があるのかが問題になり、売却益が出る場合には、夫婦で共同して売却するケースが多いです。一方どちらかに譲渡する代わりに対価をもらうケースもありま

共有財産」か「特有財産」か

「共有財産」とは、婚姻中に夫婦が協力して形成した資産です。
そのため、夫婦が共同で所有するものであり、財産分与の対象となります。

これに対して「特有財産」は、原則として財産分与の対象にはなりません。

・独身時代から持っていた財産
・実家から相続した財産 など

ご自身の名義の財産が共有財産でなく特有財産である場合、特有財産である旨の主張立証が必要です。

慰謝料

慰謝料発生原因がある場合に、慰謝料を請求します。

慰謝料発生原因に当たるかまた、証拠はあるか等の確認を行う必要があります。

不貞の場合、不貞の証拠はどの程度のものか、暴力があった場合、診断書があるか、写真があるかなどが問題になります。

慰謝料についてはどのような証拠があるかが重要です。
弁護士により、証拠を精査する必要があります。


回答書テンプレート

下記から回答書のテンプレート(雛形)をにアクセスしていただけるよう、ご用意しました。

注意点

しかし、回答については、受け入れる、否認する等の二択ではなく、様々な駆け引きや交渉があります。

例えば「(Aを譲って頂いた場合、Bについては譲歩しますなど)」

ですから、相手方の要求を丸々受け入れるのではなく、交渉することををお考えの場合は、是非経験と知識のある弁護士にご相談ください。

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